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【FF14】ルアーアクションによる釣り待機時間変化の期待値計算モデル提案

【FF14】ルアーアクションによる釣り待機時間変化の期待値計算モデル提案

ルアーアクション使用時に発生するヒット時間の持ち越し(クリップ)を考慮した、より正確な待機時間の期待値計算モデルとその導出について解説します。


1. 釣り待機時間の基本仕様

FF14ではキャスト後のルアーアクションによって、内部的なヒット判定が特定の時間に「凝縮」される特性があります。

通常、待機時間が最小5秒〜最大15秒の魚であれば単純な中央値は 10秒 となりますが、ルアーアクションによる「空白時間」と「持ち越し判定」が発生する場合、実際の期待値はこれとは異なる値をとります。

ヒット判定の持ち越し(クリップ)

  • 空白時間の発生: キャスト直後から約5秒間は魚がヒットしません。
  • 内部判定の維持: 空白時間中に内部でヒットと判定された場合、その判定は消失せず、空白時間が明けた瞬間に持ち越されてヒットします。

2. パラメータ定義

モデル構築に使用する変数を整理します。

変数意味補足
$t_{min}$最小待機時間魚ごとに設定された下限
$t_{max}$最大待機時間魚ごとに設定された上限
$t_{b}$空白明け時間アクションによるロックが解ける秒数($t_{min} \le t_{b} \le t_{max}$ の場合のみ適用)
$E[T]$期待待機時間本モデルで算出する最終的な平均値

3. 期待値計算モデルの導出

$t_{min}$ から $t_{b}$ までの間に発生したヒット判定はすべて $t_{b}$ の瞬間に上書きされるため、期待値 $E[T]$ は以下の積分式で表されます。

【 基本積分式 】

\[E[T] = \int_{t_{min}}^{t_{b}} t_{b} f(t) dt + \int_{t_{b}}^{t_{max}} t f(t) dt\]

これを一様分布 $f(t) = \frac{1}{t_{max} - t_{min}}$ を用いて解くことで、実用的なモデル式が得られます。

【 最終的な計算モデル 】

\[E[T] = \frac{t_{max} + t_{min}}{2} + \frac{(t_b - t_{min})^2}{2(t_{max} - t_{min})}\]

※本式は $t_{min} \le t_{b} \le t_{max}$ の範囲で有効です。その他のケースは以下の通りとなります。

  • $t_{b} < t_{min}$ の場合:通常の平均値 $\frac{t_{max} + t_{min}}{2}$ となります。
  • $t_{b} > t_{max}$ の場合:すべてのヒット判定が $t_{b}$ に持ち越されるため、期待値は $t_{b}$ 固定となります。

4. 適用例:クリップによる影響の数値化

以下の条件で、単純な中央値(10秒)と本モデルの結果を比較します。

  • $t_{min} = 5$
  • $t_{max} = 15$
  • $t_{b} = 10$

計算結果

\[E[T] = \frac{15 + 5}{2} + \frac{(10 - 5)^2}{2(15 - 5)} = 10 + \frac{25}{20} = 11.25\]

単純な中央値(10秒)よりも 1.25秒 長い待機時間が発生することが示されました。


5. 結論

本稿で構築した数理モデルを用いることで、ルアーアクションによる空白時間と「判定の持ち越し」という特異な仕様が、平均待機時間に与える影響を厳密に定量化することが可能となりました。

  • シミュレートの正確性: 単純な中央値(平均)からのズレを補正し、より実態に近いサイクルタイムを算出できます。
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